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フリーランスのSaaS・クラウドサービス利用実態調査
フリーランスや個人事業主の方は会社員とは異なり、仕事に関するさまざまなものを自分で管理する必要があります。コロナウイルスの感染防止対策をきっかけに、企業ではテレワークが普及しSaaS製品の導入企業も増えているというデータがあります。
しかしフリーランスに関するSaaS・クラウドサービスの導入実態・利用状況に関するデータは少ない状況です。そこで今回はandmedia株式会社と共同で、フリーランスのSaaS利用実態に関するアンケート調査を実施しました。
- 調査概要：フリーランスWebデザイナーのインボイス制度に関する調査
- 調査手法：インターネット調査
- 調査時期：2023年11月20日（月）～2023年11月28日（火）
- 有効回答数：109名
- 注意事項：引用・クレジットの記載
- 「出典元：フリマド」の明示（アンカーリンク）
- 調査記事（mobilinkinfinity.com/survey-on-freelance-saas-usage）へのリンク設置
フリーランスのSaaS・クラウドサービスの利用サービス数・利用金額
SaaS（クラウドサービス）の利用経験があるフリーランスは77%
まずはフリーランスのSaaS・クラウドサービスの利用経験について尋ねると、利用経験があると回答した方は77.1%という結果になりました。
法人企業のSaaS利用率も増加傾向にありますが、フリーランスでも多くの方が利用経験があることがわかりました。
フリーランスのSaaS（クラウドサービス）利用数で最も多いのは「1〜3個」
ではフリーランスの方はどれくらいのSaaS・クラウドサービスを利用しているのでしょうか。「1〜3個」が64.2%、「3〜5個」が13.8%と5個未満が多いことがわかりました。
6個以上になると合計で5%未満となり、まだまだフリーランスでは1人あたりの利用サービス数は多くはないようです。
有料契約サービス数は1〜3個が45%と約半数を占める
次にフリーランスの方が有料契約しているSaaS・クラウドサービスの件数について尋ねると、「1〜3個」が45%、「3〜5個」が5.5%、「6〜10個」が2.8%という結果になりました。
Web会議システムやビジネスチャットなどのテレワークで必要なツールは利用しているかもしれませんが、カスタマイズ性の高いSaaS製品の利用はまだまだ導入が進んでいないかもしれません。
月間の利用単価は3,000円未満が60%以上
次はフリーランスの方がSaaS・クラウドサービスに対して月間でいくらの費用をかけているかについて尋ねました。「0〜3,000円」が62.4%、「3,001〜5,000円」が15.6%、「5,001〜10,000円」が12.8%という結果になりました。
3,001円〜10,000円との回答が28.4%と意外に多く、有料契約サービス数は1〜3個と少なめですが、一人当たりの利用単価は高いフリーランスの方もいるようです。
Webデザイナーや動画編集者などクリエイター職種の場合は、SaaS製品がないと仕事にならないケースも考えられるため、業界や業種など業務内容によってSaaS利用の実態には差がありそうです。
フリーランスが最も利用しているSaaS・クラウドサービス
ではフリーランスの方はどのようなSaaS・クラウドサービスを利用しているのでしょうか。
コラボレーションツールの利用は多いが、バックオフィスや営業関連ツールは少ない傾向
これまで利用したことがあるSaaS・クラウドサービスについて尋ねると、Web会議システムが1位で、次いでビジネスチャットが2位、タスク管理ツールが3位という結果になりました。
テレワークが普及したことでどの業界でも利用がしやすいホリゾンタルSaaSである、コラボレーションツールの利用が多いことがわかります。
逆にバックオフィス系の会計ソフトや請求書・見積書発行システム、営業やマーケティングツール関連の名刺管理・SFA/CRM・メール配信システムなどはまだまだ浸透していないことがわかります。
フリーランスのSaaS・クラウドサービスの導入効果や選定基準
66%のフリーランスがSaaS・クラウドサービスの導入効果があったと回答
次はSaaS・クラウドサービスを利用しているフリーランスの方に、導入の効果があったか尋ねてみました。「非常に効果があった」が18.3%、「ある程度効果があった」が47.7%と66%の方が、効果があったと回答しています。
導入効果として最も多かったのは「業務の効率化」
では具体的にはどのような効果を体感しているのでしょうか。導入して得られた効果について尋ねると、「業務の効率化」が40.4%と最も多い結果になりました。
タスク管理ツールやビジネスチャットの利用が多いため、実際に業務効率が高まったと感じているフリーランスの方も多いようです。
導入で重視するポイントは「価格・費用」と「機能の充実度」
次にSaaS・クラウドサービスを選ぶ際に重視しているポイントについて尋ねると、「価格・費用」が31.2%と最も多く、次いで「機能の充実度」が29.4%という結果になりました。
また価格や機能だけでなく「費用対効果」も14.7%と3番目に回答が多く、SaaS・クラウドサービスを導入することで、どのような効果があるのかを具体的に把握できないと利用には至らないようです。
特にフリーランスや個人事業主の場合は売上規模が小さな事業者もいるため、売上アップや時間短縮など具体的な導入の効果を重視しているのではないでしょうか。
SaaS・クラウドサービスの導入後に感じている課題
また導入後に感じている課題について尋ねると、下記のような回答がありました。
- まだまだ分からないことが多く慣れるのが課題です
- 基本的には導入して効率が上がっていると思いますが、目に見えた実感は感じられていない事です
- 操作を覚えるのに時間がかかること
- 機能がたくさんあるのだが使いこなせていないので、有効な活用方法を知りたい
- 機能の一部しか使えていない気がすること
- 作業効率の更なる効率化のためにツールをもっと有効活用したい
SaaS製品は導入している一方で、「使いこなせていない」と感じているフリーランスの方も多いようです。
また利用料金や機能の拡張性・セキュリティ性について課題を感じていると回答した方もいました。
- 無料だからと思い導入しても、必要機能を揃えていくと想定よりも金額が高くなることが多い。コストを抑えたいけど抑えられていないところが課題だと感じています。
- 自分自身としては自社でカスタマイズできなく、セキュリティ対策が難しい こと。また データ移行が必要であり、障害やメンテナンスの影響を受けやすいことです。
- カスタマイズ性・拡張性の重要性が高まった
